3月25日、福岡高裁が有明海再生に背を向ける不当判決
3月25日、注目の福岡高裁での有明裁判の判決は、「強制執行を許さない」とする、予想もしない驚くべき不当な判決でした。
「貴重な自然環境と水産資源の宝庫である有明海を後代の国民に継承すべきもの」として、これまで裁判所は和解協議を提案し国の関与を強く求めてきました。にもかかわらず、これをいっさい無視し逃げ切った国に対し、裁判所は厳しく断罪するどころか、国の主張を認めるという態度に豹変してしまいました。
判決の根拠とした有明海の漁獲が増えているなんて沿岸住民はだれも信じません。スーパーに行っても、アサリは中国産、タイラギは韓国産、クツゾコは瀬戸内海産・・、深刻なのは、鹿島から諫早方面の養殖ノリは壊滅状態、子ども騙しにもならない幼稚な判決としか言いようがありません。
判決後の集会の場で「有明海が泣いている」「漁獲が増えているなら裁判などしない」「裁判官は海の底を見てみろ、黒いヘドロで生き物など住めない」「私たちは決して負けない、有明海が再生するまでたたかっていく」と、漁民原告の方々から力強い決意を述べられました。
3月27日付けの熊本日日新聞が社説で判決の問題点を鋭く指摘しています。