6. アオコの毒素
アオコの中には有毒なものがあります。その毒は大きく分けるとフグ毒のように神経伝達を阻害する神経毒と、肝臓や腎臓に影響する肝臓毒があります(図6)調整池では水温が上昇する5月後半から様々なシアノバクテリアが出現しますが,それらは梅雨時に一旦流されます.そして, 梅雨明け後,安定した夏日が一週間程度続くと湖面を覆うように特定の種が優占するようになります.優占種は年によって異なりますが,最も頻度が高いのが肝臓毒ミクロシスチン類(MCs)を産生するミクロキスティス属です.そのため,我々は2007年以来,調整池内外の環境水,堆積物,水生生物等に含まれるMCsのモニタリングを継続してきました.
図6 代用的なアオコの毒素